| ■ 運命とは命が運ばれていく時間のこと |
漢字はただの記号ではありません。それぞれの成り立ちから意味があり、命が宿っていることはみなさんもご存知だと思います。
運命とは読んで字のごとく、命が運ばれていく時間の流れのことで、私たちが生まれてから死を迎えるまでの命の時間の流れのことです。
人生とは、運命を基本として、個人がそれぞれに積み重ねていく生活のこと。つまり大きな時間の流れの中で、一つひとつの人生がその人によって創造されていくのです。
ですから、人は自分の創りたい人生を歩むことができるはずなのです。
でも、もしすべての人が思い通りの人生を送ることができるのなら、誰も悩んだりしないはずですね。もちろん「自分の運命は変えられますか？」という問題もないわけです。
しかし現実には、悩みのない人などまずいません。どんなに恵まれた（ように周囲から見える）人でも、その人にしかわからない悩みというものがあるものです。
恋愛はその最もたるものですが、結婚をすればしたで、そこでまた悩みが生じてきます。学生時代には学生時代なりの、社会人になれば社会人なりの悩みがあります。
もちろん、悩みや苦しみはがなければ、幸せや楽しみを感じることもできないのですが、できれば幸せや楽しみが多いほうがいいですよね？ これがこのサイトのテーマでもあります。
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| ■ 宿命こそが変えることができないもの |
では、いったい何が変えることを阻んでいるのでしょうか？
ここで宿命という問題が出てきます。運命と宿命という言葉を同じような感覚で使っている場合をしばしば見かけ、その多くの場合、運命も宿命も「すでに細かく決められた人生」としてとらえられているように感じます。
しかしこの二つの意味は、明らかに違います。
宿命とは、時間の中に宿っている生命ということで、それを変えることができたとしたら、もう宿命ではなくなってしまいます。
宿命が指すものとは、いったい何なのか？
自分の人生で、決して変えることのできないものに、出生の条件が挙げられますね？ 出生時間、両親、寿命・・・こういった、自分で変えようのない事実が、すなわち寿命であるといえます。
運命と宿命の違いをわかって頂けたでしょうか？
簡単におさらいすると、私たちは必ず食事を摂らなければいけません（これが宿命だとすれば）和洋中、イタリアン、フレンチ・・・どのメニューにするのかは、私たち自身が決めることができるということです（これが運命になります）もしメニューまで決まっているとすれば、人間に自由意思の存在する理由がないことになってますね。
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| ■ 占いとはその人の可能性、つまり選択肢をあらわしたもの |
ここでは、私が専門としている占いの中で、西洋占星術を取り上げて、話を進めていきます。
出生時間、出生地から、割り出したホロスコープは宿命そのものです。その出生時のホロスコープ（ネータルチャートといいます）が、その人の可能性や、そうすればプラス方向に変えていけるか、という問いに答えることができるのです。
ただし誤解しないでくださいね。ホロスコープそのものが、その人の人生まで決定しているわけではないのです。
例えば、職業はその人の人生に大きく関わるひとつの事柄ですが、ホロスコープを見ただけでは、適性や幸運の所在がわかっても、その人がどんな職業について、どんな人生を送るのか？ まではわかりません。なぜなら、何度も繰り返しますが、人間には自由意志があるからです。
そんなことはない、ホロスコープを見ればすべてがわかるとおっしゃる先生もいるかもしれません。しかし、私の占いに対するスタンスからは、それは神の御業のように思えます。
あくまでホロスコープは、その人の運勢に関わる暗示であり、可能性をあらわすものです。決してその人が現実に体験する運勢ではありません。
ホロスコープを映画にたとえると、天体は俳優であり、サイン（星座）は演じる役柄、ハウス（宮）は、俳優がその役柄を演じる舞台やセット、または状況設定だといえます。
映画にも大作、個性的な作品、カルト的作品・・・など色々とありますが、どの映画にもシナリオ（宿命）があり、アドリブ（自由意志）はつきものですね？ （まあ、アドリブは一切しない優等生俳優から、色々なアドリブでアプローチする俳優まで様々ですが）
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| ■ 自分を知ることで、より幸せな人生を創造できる |
あらかじめ自分の性格的なことや招きやすい状況など、客観的に分析し調べておくことができるのは、大変便利なことだと思いませんか？
ホロスコープは人生の羅針盤といわれますが、同じ航海をするのでも、羅針盤を持っているのといないのとでは大違いですね。
ホロスコープでを解釈するうえで、選択肢や、どうすれば状況をプラス方向に変えていけるのか？ といったことは、現在進行している天体の影響で見ていきます（未来予測技法のひとつでトランジットといいます）
ただ、注意が必要な点は、現在の天体の影響によって、何かが起こったとしても、それだけで人生が決まるわけではありません。
その起こった事柄をどう受け止めて、どう対処していくのかが、とても大切な問題なのです。というのも、この部分が何度も繰り返してきた、人間の自由意志を活かせる部分に他ならないからです。
人間は一人では生きていけません。家族といった小さな単位から、友達や恋人、職場や学校など、社会の中で多くの人々と関わりあいながら生きているのです。
運命は性格が創るという言葉があります。
その人の性格は、人生にかなり強い影響を及ぼします。それだけに、自分のホロスコープを分析して、客観的に自分を知り「自分はこういう性格傾向をもつ人間で、このような状況の時には、どのような対応をするのがベストか？」ということを知っておく必要があるのです。つまり、転ばぬ先の杖というわけですね。
ホロスコープはただの占いのツールではありません。人生という荒波を航海していく羅針盤になってくれます。個人の宿命を読み取り、才能や能力を探り、自己実現のカギを探していくものにもなるのです。
以上のことを、理性をもって実行していくことで、はじめて人生の自己実現、生活の活性化が得られ、与えられた運命の中で、豊かな人生を創造していくことができるのだと思います。
自戒も込めて、ここでお話したことが、みなさんに少しでもお役に立てば嬉しいです。よい人生を送ってくださいね。 |
